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遺産分割について

遺産分割の種類
遺産分割には遺言による分割方法の指定以外に共同相続人による協議分割。家庭裁判所が関与する調停分割・審判分割がありますが、調停分割・審判分割は紛争性が高く、一般に遺産分割というと共同相続人による協議分割を指すことが多いのでここでは協議分割を中心に説明したいと思います。
遺産分割協議の当事者
共同相続人は先述の遺言による遺産分割の指定または指定の委託が無い限り、いつでも協議で遺産を分割することができます。遺産分割協議は、共同相続人全員の参加があって初めて有効に成立します。ですから、相続人の一人から遺産分割の請求があれば、他の相続人は分割の協議に応じなければなりません。一部の相続人を除外してなされた協議は、原則として無効であり、除外された相続人は、他の相続人に対して遺産の再分割を請求することができます。それから、共同相続人に次のような方がいませんか?いる場合は注意が必要です!
1、未成年者
2、行方不明者
1の場合、通常、親権者が代理して遺産分割協議をします。しかし、未成年者とその親権者双方が共同相続人である場合、親権者はその遺産分割に関しては未成年者を代理することはできません。この場合、未成年者とその親権者との利益が相反するからです。このような場合において法定相続をなさないときには、未成年者のために家庭裁判所に特別代理人の選任を申し立て、特別代理人が未成年者を代理して他の相続人との間で遺産分割協議をすることになります。
2の場合、行方不明者が7年間以上生死不明であれば、失踪宣告と呼ばれる方法(民法30条)により死亡したものとみなすことができます。行方不明者の死亡が被相続人の死亡の時より前であれば、代襲相続人が相続し、被相続人の死亡の時より後であれば、行方不明者の相続人が相続することになります。これに対して、行方不明者が失踪宣告の要件を満たさない場合には、不在者財産管理人と呼ばれる人を選任し(民法25条)不在者財産管理人が遺産分割協議に参加することができます。ただし、不在者財産管理人が遺産分割協議に参加し、同意をするには、家庭裁判所の許可が必要になります。
遺産分割と法定相続分
遺産分割は法定相続分に従って分割する必要はありません。むしろ、被相続人の生前の意思を考慮したり、共同相続人の事情(資産、収入等)によって協議し、法定相続分を修正するのが一般的です。本来、被相続人の意思は遺言によって実現されるのが良いのですが、意思があっても遺言書を残されない方も多く、そのような場合には、共同相続人の各々が被相続人の意思に従い、遺産分割協議でその意思を実現することが無駄な争いを起こさない最善の方法だと思います。
相続財産の中に債務がある場合の遺産分割
遺産分割協議の中には、特定の共同相続人の相続分を無しとするものもあります。しかし、相続財産の中に借金が含まれている場合は注意が必要です。そもそも、遺産分割協議とは相続人間の内部関係を調整するだけのものとされており、いくら遺産分割協議で自分の相続分が無いことを債権者に主張しても債権者には対抗できず、プラスの遺産は全くもらえないのに借金だけ負担しなければならないということにもなりかねません。ですから、もし相続財産の中に債務の存在の可能性がある場合には、家庭裁判所に対して相続放棄の申述をなす方が無難な場合もあります。
遺産分割の態様
遺産分割には次のような方法があります。
  1. 現物分割
  2. 換価分割(代金分割)
  3. 代償分割(価格賠償)
現物分割とは、「甲不動産は長男Aが取得し、乙不動産は次男Bが取得する」といったように、個々の遺産を現物として割り振る分割方法です。
換価分割とは、遺産の現物分割が不適当または不可能な場合、例えば不動産が1個で分割できない場合には一旦共同相続人全員に法定相続分どおりに相続登記をした上で売却して金銭に換価し、その代金を共同相続人間で分配するという方法です。
代償分割とは、法定相続分よりも多くの遺産を取得する相続人が他の相続人にその代償として、不足分を金銭で支払うといった方法です。例えば1個の不動産を長男が単独で相続する代わりに、他の兄弟に対して相当の金銭を交付する約束をする場合がこれにあたります。

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